500円講座より

マインドフルネス瞑想を成功させるための日常の土台

このページは、マインドフルネスの500円講座からの転載です。講座は全体で35項目以上、動画が5本あります。全体の利用はご案内をご覧ください … 続きを見る >

この項目で説明していることは、マインドフルネス瞑想をよくできるようにするためや効果を得られやすくするために土台となる日常の行動や心の持ち方です。

マインドフルネス瞑想の一般的な指導では教わることのあまりないことですが、このことをしているか、守っているかで、マインドフルネス瞑想の取組み・効果に差がついてきます。

何をするかと言えば、生活の態度を調えることです。

たとえば、坐禅の手引のおおもとの『天台小止観』の全10章のうち4章は生活の態度を整えることを説いています。『現代語訳 天台小止観』(関口真大訳・大東出版社刊)は全138ページですが、そのうち51ページがそうです。

生活の態度を整える

掃除、整理整頓

周囲が散らかっていると心にはそれによるざわつきが起きています。瞑想の取組みにマイナスです。掃除、整理整頓をして、いつも周囲をきれいにすっきりしておきましょう。

また、たとえば禅の修行では、毎日毎日、同じ場所を掃除することをとても重視しますが、そうするのは意味があります。

飲食を整える

食べ過ぎ、空腹、刺激物を摂取してその感覚が残る、飲酒によって意識が混濁したり不鮮明になるような状態では、瞑想をしても集中しにくく、心は静まりにくくなりますので、そのような状態にならないようにします。

睡眠を整える

睡眠不足では、瞑想中に睡魔に襲われやすくなります。寝過ぎは、努力の心を弱くし、集中すること、集中し続けることを難しくします。ですから適切に睡眠をとるようにします。

なお、何らかの理由で適切な睡眠をとれなくなっている場合は、このステップにある腹式呼吸の練習を眠りの前にするようにしてみましょう。またマインドフルネス瞑想を実践していくうちに良好な睡眠をできるようになってきます。

言動、心を整えて暮らす

普段、そ雑やせわしない言動をして暮らしていたり、心が荒れたり落ち着かなくなってしまうようなことをしていたら、瞑想中に落ち着いた呼吸や心になるのは難しくなります。

ですから、普段も心がけて静かに落ち着いた言動をできるだけするようにします。また心が波打つことにならない過ごし方、生き方を心がけてします。

言動、心を整えて暮らす具体的なヒントとなるのが次です。

戒を守るようにする

戒(かい)というと「禁止される」という気持ちになるかもしれませんが、本来のマインドフルネス瞑想では、瞑想にプラスになる、苦悩せずに生きられるようになるためにプラスになることでもあるから戒になっています。

一般の人は次の「十善戒(じゅうぜんかい)」が参考になると思いますので紹介します。

十善戒(じゅうぜんかい)を守る

次の十項目をできるだけ守ろうと暮らすとよいと思います。

身業(行動について)
  • 不殺生(ふせっしょう)故意に生き物を殺さない。
  • 不偸盗(ふちゅうとう)与えられていないものを自分のものとしない。
  • 不邪淫(ふじゃいん)不道徳、よこしまな性的関係は持たない。
    口業(発言について)
    • 不妄語(ふもうご)嘘はつかない。
    • 不綺語(ふきご)中身の無いことを話さない。
    • 不悪口(ふあっく)乱暴な言葉は使わない。
    • 不両舌(ふりょうぜつ)人を仲たがいさせるようなことは言わない。
      意業(思考について)
      • 不慳貪(ふけんどん)過剰な欲はいだかない。
      • 不瞋恚(ふしんに)憎しみ、怒り、排他的な思いは持たない。
      • 不邪見(ふじゃけん)因果を無視した誤った考えは持たない。

        少欲・知足で生きる

        心が波打つことになる大きな原因の一つは貪り(むさぼり)、欲です。

        欲が多すぎれば心は落ち着きません。迷いや不満、イラダチなども生まれやすくなります。欲が少なく、今、現在、足りていると生きれば心は穏やかで幸多く生きることができます。

        過剰な欲、よこしまな欲、執着の欲は身を滅ぼもします。

        少欲

        五根の小欲に努めます。五根(ごこん)とは眼(げん)根、耳(に)根、鼻(び)根、舌(ぜつ)根、身(しん)根の五つの感覚器官の働きのことで、各感覚器官の欲を少なくするよう努めます。

        • 眼で見ることの欲を少なくする
        • 耳で聞くことの欲を少なくする
        • 鼻で香りをかぐことの欲を少なくする
        • 舌で味を感じることの欲を少なくする
        • 体に快楽を求めることの欲を少なくする

          知足

          少欲はまだ得られていないものを欲しないことですが、「知足(ちそく)」=足るを知るは、すでに得られていることに満足をすることです。不足を思うのではなく、今あるもの、今の状態に良さ、幸せを見い出して有難いと感じる心です。

          曹洞宗の開祖の道元禅師は「知足」をすべてはすでにすべて足りているということを知ることと説いています。また、中国の唐の時代の代表的な仏教の僧の玄奘(げんじょう)は知足を「喜足」、足るを喜ぶと訳して「少欲・喜足」としました。

          刺激を少なく暮らす

          心を安定させることは、刺激が多いほど難しくなり、刺激が少ないほうが簡単になります。

          私たちは小欲で出てきた五根の「眼、耳、鼻、舌、身」と意(思い)の6つから刺激を受けて生きています。この6つへの刺激を少なくすると心は安定しやすくなります。

          本来のマインドフルネス瞑想の修行やトレーニングの期間の間は、沈黙行となり周囲の人と会話やコミュニケーションが禁止となり、ネットなども禁止とするのは、そうして刺激を少なくすることが瞑想の習得、効果を得るには適しているからです。

          一般の暮らしをしながら習得する場合はそうすることはできませんが、たとえば朝、目覚めて瞑想をする前にネットやメールを見ると、それだけでそうしないよりも瞑想の取組みはしにくくなります。

          意識して刺激の少ない暮らし方をしていきましょう。

          すぐにきちんとできなくても…

          心がけて、それがすぐできるかと言えばそうではないのが私たち人間です。でも心がけもせず、しようともせずにいたら変化はありません。ですから、なかなかできないにしても、心がけて、できるときはしていくことが大事です。

          そして、これらは心がけてするようにしながら、マインドフルネス瞑想に取組んでいくと、しだいに自然に守れるようになったり、身についてくることでもあります。

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          瑞雲庵